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「発酵SALON-新潟で発酵を語る」#1

事業者向けセミナー

「発酵SALON‐新潟で発酵を語る/新潟を発酵で語る‐」#1

 新潟県食品・流通課では、2020年2月18日、「発酵」を切り口に、今の食のトレンドや新潟の食の価値、新たな事業の可能性などを考える事業者向けセミナー「発酵SALON‐新潟で発酵を語る/新潟を発酵で語る‐」を新潟グランドホテル(新潟市)で開催しました。

 今回のシリーズでは、このセミナーの様子を3回に分けて、少しだけご紹介します。

 初回は、「発酵」をテーマに描く未来について。

 県行政が「発酵」をテーマに取り組むこととは。

 スピーカー:新潟県食品・流通課 課長 新井一郎

 

「発酵をテーマに描く未来について」


 新潟県では、「新潟らしさ」として「雪国の発酵食文化」に着目し、「食の新潟」の上質なイメージの向上、農林水産業と食品産業との一体的かつ持続的な発展を目指しており、「雪国の発酵食文化発信事業」を通じて商品開発や情報発信に取り組んでいます。

 商品開発では、昨年2019年5月に新潟県食品研究センターが事務局となり、「新潟の発酵食研究会」を立ち上げました。現在は37社(当時)が参加し、県が保有しているオリジナル乳酸菌などを使用した商品開発を進めています。



 情報発信では、昨年9月に東京・池袋で開催された「食の大商談会」に初めて発酵のくくりで県内事業者と県が協力して出展するなど、主にBtoBのシーンで、新潟の食のイメージ向上を図ってきました。

 商品開発、情報発信の取り組みと並行して、昨年(2019年)8月から数回にわたり、県内有識者の方々による検討の場として「雪国の発酵食文化発信事業」コンセプト検討会を開き、いろいろと話し合いをしてきました。

全国的に発酵ブームというべき状況の中、個々の発酵食について品質を磨き、PRしていくだけで足りるのか。例えば「越後みそ」であれば、それが製造されるようになった歴史的な経緯や食卓でどのように親しまれてきたのかという食文化、その中で育まれてきた県民性などを総合的かつ科学的に分析していく必要があるのではないか。その情報を蓄積、整理し、発信していくことが、最終的には発酵を切り口にして新潟の食のイメージや魅力を向上させることにつながるのではないか。検討会では話が多岐にわたりましたが、このような考えが共通項として浮かび上がりました。それが今回のセミナーのタイトルに反映されています。



 セミナーのタイトル「発酵SALON」には、発酵を切り口にして県民の皆さんや事業者の方々が、それぞれいろいろな期待を持って交流できる場を創出したいという思いを込めています。副題は「新潟の発酵を語る」ではなく、「新潟で発酵を語る/新潟を発酵で語る」としました。これは県内の皆さんはもちろん、日本全国、全世界の人たちが、発酵を通じて新潟県の食文化に触れていただきたい、発酵に関する事業展開や情報収集のために新潟を訪れる状況を目指したいという思いからです。

交流の場づくりはこれからになりますが、このセミナーがそのきっかけとなり、皆さんの事業展開の一助になれば幸いです。


次回は、「料理通信」編集主幹の君島佐和子さんのお話を紹介します。



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